ゴルフを始めると、楽しさと同時にスライスの洗礼を受ける方が多いのではないかと思います。
そもそも、アマチュアゴルファーの8割がスライサーだというデータもあるようで、スライスはゴルファーの登竜門とも言えます。
そこで、本記事ではスライスを改善するために効果があるとされている「重心角が大きい」ゴルフクラブと「重心距離が短い」ゴルフクラブについて、どのような違いがあり、どちらがおすすめかについて取り上げます。
目次
重心角、重心距離とは?
ゴルフクラブの重心角と重心距離について、解説します。ご存知の方はこの章を読み飛ばしてください。
重心角とは?
ゴルフクラブをシャフトだけを設置させて机の上に置き、ヘッドを机の上からはみ出させた時に、フェース面が傾く角度です。
この角度が大きいほど、スライス改善に効果があるとされています。
重心距離とは?
重心距離は、フェース面上の重心位置とシャフト軸の延長線との距離です。
(点と線の距離は、点から線へ垂線を引いた時のその長さです)
この距離が短いほど、スライス改善に効果があるとされています。
重心角の大きさ・重心距離の短さ、どちらが大事?
スライス改善に効果的なゴルフクラブは、重心角が大きいもの、重心距離が短いものの大きく2種類があります。
それでは、スライス改善にはどちらが効果的でしょうか?
答えは、それぞれのゴルファーのスライスの特徴によって変わってきます。
では、どのようなゴルファーが、どちらのタイプのゴルフクラブが適しているか、考えて見ましょう。
重心角が大きいゴルフクラブが合うゴルファー
重心角が大きいゴルフクラブは、フェース面がスクエアよりフックフェースに大きく回転した状態が重量的に安定します。
別の言い方をすれば、それが自然な状態であり、その位置に戻ろうとする力が発生します。
つまり、重心角が大きいゴルフクラブは、ヘッドを返そうとする効果が大きく生まれやすくなっています。
重心角が大きなゴルフクラブが適しているゴルファーは、自分でヘッドを返す動きが苦手な方に適していると考えられます。
重心距離が短いゴルフクラブが合うゴルファー
重心距離が短いゴルフクラブは、どのような挙動になるでしょうか?
こちらの記事でも詳しく取り上げていますが、例えば、重心距離が極端に長いゴルフクラブを考えて見ると、トップポジションで開いたフェースをインパクトまでにスクエアに戻すのは、なかなか大変な作業になります。
▼詳しくはコチラの記事で解説しています。
この現象は、重心距離が伸びれば伸びるほど、その傾向が強くなることが想像できると思います。
逆に考えると、重心距離が短いほど、ヘッドを返すのが簡単になります。
重心角が大きいゴルフクラブは、ヘッドが戻る効果があるのに対して、重心距離が短いクラブは、ヘッドを意図的に動かしやすいという特徴があります。
これは、スライス改善だけでなく、右にも左にも、つまり、フック改善・スライス改善にも効果的です。
この点が、重心角と重心距離がスライス改善に与える効果として大きく異なる点です。
重心距離が短いゴルフクラブが適しているゴルファーは、ヘッドを自分で返す動きはできるが、十分に返しきれておらず、現在、重心距離が長めのものを使っている方となります。
ただし、重心距離が短いゴルフクラブは、先程、述べたように右にも左にも意図して曲げられます。別の言い方をすれば、スイングの誤差が反映されて、ボールが右に左に曲がりやすいと言えます。
重視距離が短いゴルフクラブが上級者向けと言われるのはそのためです。