フィル・ミケルソンが50代で初となるメジャー制覇を果たしました。独特なクラブセッティングで知られるフィル・ミケルソン。
今回の大会では2本目のドライバーが話題となっています。
フィル・ミケルソンが全米プロ選手権で使用したテーラーメイドのOriginal Oneミニドライバーについて取り上げます。
目次
フィル・ミケルソンは2本のドライバーを使用
クラブセッティング、グリーンの寄せ方など、オーソドックスとは最も対極に近いのがフィル・ミケルソンかもしれません。
2021年5月の全米プロ選手権にて、50代で初となるメジャー制覇を成し遂げたフィル・ミケルソン。
過去にはまだ静止していないボールを意図的に打って、2打罰を受け、行為そのものが問題になったこともありました。これは、敢えて2打罰を受けることでメンタルの切替をしようとしたという、プレー面においても常人の及ばない独創性豊かな面があります。
▼動いているボールを打った瞬間映像です。
50代初のメジャー制覇が注目されるのと同時に、ドライバー2本のクラブセッティングで大会に挑んだことも話題になっています。
フィル・ミケルソンが全米プロ選手権で使った2本のドライバー
フィル・ミケルソンが全米プロ選手権でキャディーバッグに入れていたドライバーは、1本目がキャロウェイのEPIC SPEEDドライバーです。
そして、2本目がテーラーメイドのOriginal One ミニドライバーです。
テーラーメイドと言えば、ここ数年、Mシリーズ、SIMシリーズを発売していますので、Original Oneというのは馴染みのないモデル名です。実は、2000年以前のメタルウッドをご存知の方の中には、Original Oneと言う名称に聞き覚えがある方もいるかもしれません。
Original One ミニドライバーは、過去のOriginal Oneを現代風にアレンジしたというか、オマージュを込めて生き返らせたといった位置づけになると思います。
Original Oneミニドライバーは、短尺で使いやすい!
Original One ミニドライバーはヘッド体積が275ccのミニドライバーです。メディアによってはブラッシー(2番ウッド)と紹介しているところもありますが、名前に「ミニドライバー」と付いていますし、ドライバーのルール適合リストにも載っているので、ドライバーという位置づけが相応だと思います。
このドライバーを今回紹介する意図は、短尺で使いやすいからです。
ゴルフクラブは長いほど難しく、短いほど扱いやすくなります。これはウッドやアイアンでも体感されている方が殆どかと思います。
そのため、最大のメリットは、振りやすさ、そして、振りやすさから生まれるスイングの正確さの向上、その結果、生み出される弾道の安定性です。
ミニドライバーがどれぐらいミニかについて、スペックを見ていきましょう。
Original Oneミニドライバーのスペック
ロフト角 | 11.5° | 13.5° |
---|---|---|
ライ角 | 57° | |
ヘッド体積 | 275cc | |
シャフト | KUROKAGE TM5 2019 | |
クラブ重量 | 321g(S) | |
長さ | 43.75in |
特筆すべき点は、クラブ長さ、ヘッド体積、ロフト角です。
まず、長さが43.75インチですから、一般的なドライバーよりも2インチ(約5cm)程短いです。
クラブが短くなれば、振りやすさと正確性が高まりますので、ミート率のアップ、安定したスイングにつながります。
次に、ヘッド体積ですが、ミニドライバーと銘打ってるだけあって、ドライバーの半分ぐらいの275ccです。ミニと言ってもスプーン(3番ウッド)の2倍近いサイズがありますので、3番と比べると安心感がかなり違います。
最後にロフト角ですが、11.5°と13.5°の2種類あります。ドライバーよりも高い打ち出しで飛ばすことができます。
Original Oneミニドライバーの使い方
ヘッド体積275cc、43.75インチ、ロフト角11.5°・13.5°となると、扱い方に戸惑う方いそうですが、ドライバーが苦手な方にとっては、大きくゴルフを変えられる可能性を秘めていると思います。
ドライバーが極端に苦手な方で、特に長さや大型ヘッドに違和感がある方は、Original Oneミニドライバーをエースのドライバーにしてしまうという選択肢があります。
いくらドライバーが立派でも、上手に扱えなければ宝の持ち腐れです。
ミニドライバーにすることで、飛距離こそ少し落ちる方が多いと思いますが、弾道が安定して1日を通したゴルフとしては、ぐっとスコアが改善する可能性を秘めています。
▼250ヤード超えの飛距離が出ている
Original Oneミニドライバーは、ツイストフェース、スピードポケットといったMシリーズのテクノロジーがしっかり搭載されています。
上掲の試打動画でも280ヤード近く飛ばしています。
ドライバーは、必ずしも460ccが自分にとって最適とは限りません、45インチ以上が最適長さとも限りません。
長い・大きいと感じる方で、ドライバーがどうしても苦手と言う方は、一度、ミニドライバーを試されてみて損は無いと思います。